平太郎少年と妖怪30日戦争

2019/09/16

『稲生物怪録』(いのうもののけろく、いのうぶっかいろく)は、江戸時代中頃に稲生平太郎という16歳の少年が体験したという、妖怪にまつわる怪異をとりまとめた物語。

 

友人と面白半分で肝試しに出かけた16歳の稲生平太郎少年。

こんな肝試しなんて余裕だわwと笑っていたら、肝試しから2ヶ月後の7月、不可解な出来事が起こり始めます。

 

こいつ物の怪舐めてんな。おれたちの恐ろしさ見せてやらぁ、と妖怪たちが平太郎少年を脅かそうと毎日やってくるようになったのです。

 

これを毎日、夏休みの日記かのように綴ったのが「稲生物怪録」。

平太郎少年は広島に実在した人物で、すべて完全実話だそうです。

 

はたして平太郎少年と妖怪たちの、30日間にも及んだ戦いはどのような結末を迎えたのか。その全記録をご覧ください。

 

 

 

1日 

突然、髭もじゃ一つ目の大男が現れ襲い掛かってきた。

投げ飛ばしたら姿を消した。

 

2日  

行灯の火が突然燃え上がるが、特に驚くことなく、そのまま寝る。

 

 3日 

笑いながら飛び跳ねる女の生首が現れた。
気持ち悪いけど、特に怖くはない。

 

 

 

4日  

瓶の中の水が凍り、茶釜の蓋はあかず、紙が蝶のように舞う。片付けが大変だった。

 

5日 

亀みたいな妖怪。よく見ると八方に足、カニのような目がついている。
友人が追っ払おうとしたので、やめたげなよ。とたしなめた。

 

6日 

老婆の大きな顔が戸口からこちらを見つめる。
眉間に小刀を打ち込むとどっかに行った。

 

7日  

役所の人が妖怪の話を聞きつけて槍で助けに来てくれたが、槍を大入道に奪われた挙句、その槍が家に投げ込まれた。役所の人、ちゃんと仕事してw

 

 

8日  

親戚の者と話していると、塩俵が三つ飛来し、頭上から塩をまく。
しばらくすると、高下駄が飛んできて、ふすまを破って飛び出した。迷惑。

 

9日  

知人の弟に化けた妖怪が刀で石臼を斬りつけた。
「刃こぼれし、兄に申し訳がたたぬ」と切腹し、いつのまにか姿を消していた。

なんのお芝居ですかw

 

10日 

知人の頭から、赤子が二人、三人と這い出してくる。知人に化けて出てくるのはやめてほしい。

 

11日  

うちに訪れた友人の刀の鞘を妖怪が隠してしまった。声を荒げて怒ると、天井から鞘が落ちてきた。

 

夕方に友人の女性が家に来てくれたが、暴れ狂ったタライが追い返してしまう。

なにしてくれてんのw

 

 

12日 

押入の中から大きなヒキガエルが現れたけど、眠いんで寝た。

 

13日  

雷のような光る赤い石が空から落ち、一緒にいた友人に当たってしまった。
友人を背負って家へ帰った。

 

14日  

裏の臼部屋から臼のつく音がする。
臼が勝手に動いていたので、まだついていない米を入れといた。

夜中、天井に巨大な老婆の顔が現れ、顔をなめまわされた。

 

15日  
部屋中を糊でも塗ったかのように、ネバネバにされた。仕方ないので座って寝た。

 

16日 

串刺しになった目の丸い小坊主の首が次々と枕元を跳ねまわった。特に害は無し。

 

17日  

見るからに妖しい漬け物樽を運び込んできた。

友人達に「食べる?」って聞いたけど全員に拒否された。

 

18日  

部屋の畳が細い糸で天井からぶら下げられていた。

現代アート?

 

19日  

妖怪を捕まえてみようってことになって

罠を仕掛けたが気付かれたらしく、屋根の上に投げ捨ててあった。

 

20日 

美女が餅菓子を持って見舞いに来た。
帰るという女を見送りに門までいくと、姿がかき消えた。
餅菓子の入った重箱は隣の家のものだった。

返しに行った。

 

21日  

行灯に人影が映った。
何か書物を朗読している様子だったが、言葉は聞き取れなかった。

 

22日  

朝起きてみると、ほうきが居間の中を掃いていた。
ありがとうだよw

 

23日 

隣の家でお椀や机など、家財道具が投げ出されていた。他所様に迷惑かけるのやめてw

この夜、なんか知らんが家に巨大な蜂の巣ができてた。

 

24日 

大きな蝶が部屋に飛んできて、柱に当たると何千もの小さな蝶になり、飛び回った。
夜になると行灯が大きく燃え上がったが、気にも止めなかった。(二回目だし)

 

25日  

縁側に降り、足もとをみると、青い大入道がいた。踏むとぱちぱちとまばたきするの、かわいい。

 

26日 

女の首が枕元に飛んできて、めっちゃ見られた。

 

27日
一晩中、家の周りで拍子木鳴らされた。

 

28日 

何人もの虚無僧が家の中に入ってきた。
部屋いっぱいになった虚無僧の尺八の音はほんとうるさかった。

 

29日  

気味の悪い風が吹き込み、火の粉みたいなのが部屋の中に飛び込んできた。

 

30日 

裃を着た四十歳くらいの武士が部屋に入ってくる。
武士曰く

「拙者は山ン本五郎左衛門と申す魔物の王。
そなたのような勇気のある者は知らぬ。わしらの負けだ。褒美に拙者をいつでも呼び出せる小槌を与えよう」と木槌を手渡す。え?全然いらないけどw

武士は多くの妖怪が担ぐかごに乗り、雲のかなたに消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、平太郎と妖怪たちの30日に及ぶ戦いは、平太郎の勝利で幕を閉じるのでした。

もう一度言いますが、これ実話だそうです。

 

進士 素丸

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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