文豪奥さん
とかく文豪と呼ばれた人たちは、
極度の潔癖症だったり、極度の猫好きだったり、
おかしな性癖全開だったり、自殺癖があったりと、
やたら変な人が多いですが、
そんな文豪たちに振り回されっぱなしな奥さん達にスポットをあててみようじゃないか。
夏目漱石の奥さん
夏目 鏡子


嫁いだその日に
「私はたくさん勉強しなきゃいけないからお前に構ってる暇はない。」と言われた漱石の奥さん。でも子沢山。
「もし火事になったらこれに蔵書を詰め込んで逃げるのだよ」と麻袋50枚を渡された奥さん。きっと間に合わない。
地方滞在時の漱石は読売新聞で連載してた尾崎紅葉の「金色夜叉」の続きが気になりすぎて奥さんに新聞を毎日送るように頼んだが、面倒がって3日に一回しか送らなかった奥さん。いらいらする漱石。
流産を苦に自殺未遂を起こした漱石の奥さん。
それ以来漱石は二度と妻が自殺しないようにと帯紐で互いの手首を結んで寝た。
石川啄木の奥さん
石川 節子


周囲の反対を押し切って18歳で婚約して結婚するも式当日に行方をくらました石川啄木。
ざわつく中、堂々ひとり白無垢で婚儀を行った奥さん。
石川啄木は吉原で遊んだ体験をバレないようにローマ字で日記に書いてたのに、英文科卒だった奥さんにすらすら読まれてバレた。
その日記は処分するように、と啄木の遺言だったが
「あの人が書いたものだから。」と燃やさなかった奥さん。
菊池寛の奥さん
菊池 包子
(奥さん画像なし)

幾度とない浮気に耐えかねて詰め寄る奥さんに
「すまん。60歳になったら真面目になる。」と言った菊池寛は59歳で亡くなった。
泉鏡花の奥さん
泉 すず


泉鏡花は芸者だった奥さんとの恋を師匠の尾崎紅葉に反対され、泣く泣く別れたが紅葉が亡くなったら即結婚した。
犬恐怖症の泉鏡花「犬に追っかけられたら身代わりになってもらおうと、女中を連れて散歩に行こうとも思ったんだけどさすがに人道上良くないから、奥さんを連れて行くことにしました。」
坂口安吾の奥さん
坂口 三千代


坂口安吾は酔って暴れて留置場に放り込まれている時に奥さんが出産したことを知った。
奥さん「坂口安吾は無頼派なんて言われてるけど決して悪い人間じゃないのよ。酒飲んでるときとヒロポンやってるとき以外は。」
谷崎潤一郎の奥さん
谷崎 千代子


谷崎潤一郎の奥さんは、好きな女ができたからお前は友人に譲ると言われる。ちなみに谷崎が好きになった女は奥さんの妹で当時15歳。
その後、おまえの妹に振られたからやっぱ戻ってきてくれと言われる。
志賀直哉の奥さん
志賀 康子


「骨董品を買ってくる。」と言って出かけたのに犬を買ってきたりする犬大好きな志賀直哉。
奥さんに「これ以上犬が増えたら困りますので骨董品を買いに行かないでください。」と言われる。
芥川龍之介の奥さん
芥川 文


「もし貴方がお菓子なら頭から食べちゃいたい。」みたいな手紙を芥川から送られる奥さん。
当時芥川24歳おくさん17歳。
太宰治の奥さん
津島美知子


愛人と心中した旦那の遺書を読んだ太宰の奥さん「遺書までウソばっかり。でも楽しかったわ。」
進士 素丸