- 2020年10月22日
浮世絵と印象派
江戸時代に成立し、広く江戸の大衆メディアとして当時の庶民に愛された「浮世絵」。 その始まりはおよそ17世紀後半と言われています。 江戸時代の庶民の楽しみといえば「遊び」と「芝居」。 これが、浮世絵の中で「美人画」や「役者絵」として描かれ、いわば流行ファッション誌、歌舞伎役者のブロマイドの代わりとして、瞬く間に庶民に浸透していきました。 白黒の明快なコントラストに鮮やかな色彩をまとった浮世絵は、260年以上も続いた天下泰平の世ならではの開放感にあふれ、明朗闊達な江戸庶民の気性と当時の社会風俗が生き生きと描かれています。 その浮世絵が1867年にフランス・パリで開催された万国博覧会へ出品され、当時のヨーロッパで浮世絵に代表される日本の伝統芸術の一大ムーブメントが巻き起こるのです。いわゆる「ジャポニズム」です。 なにより大きなショックを受けたのはヨーロッパの若い芸術家たちでした。
いつの時代もそうですが、若い芸術家は伝統的なものに対して反発し、そのエネルギーが次の新しい芸術を生み出すいわゆるカウンターカルチャーへとつながってゆくものですが、
後に「